コルニクス
「じゃあ、私を家族と思えないっていうのはどうして…?」
平気を装って話したのに、少し鼻にかかった声が出てしまう。
でもクリュさんはそれを見逃した。
「なんでだろうな。
この際はっきり正直に言うけど、お前を家族と思えたことは1度も一瞬たりともないんだ」
クリュさんは本当に正直に答えたあと、新入りだからかな?ともっともらしいような苦しいような理由を付け足した。
「あ、そうだ。怪我人が最後だから遊びまくるって言って、ドッジボールやるらしいぞ。
顔良くなったら行きな?」
クリュさんが私の頭に優しく手を乗せる。
「怪我人の顔見たら、今日が最後かあってなってまた泣きそう…」