コルニクス

「可愛い名前だな!!ペットかよ!」

「ポチ、タマ、クロみたいな!?」

閉めたドアの向こう側では、大佐殿が思う存分からかわれていた。

…俺があの根性無しを心配してやる義理はないのだが、

心配しないほど他人でもない。

というか、一応家族だから他人じゃない。

俺は根性無しに知らせてやろうと、いらんお世話だと承知の上で階段を降りた。

クルシオと配達だから、もう帰ってきているはずだ。

「え?なんで?」

根性無しは、自分の部屋の入り口で理由を問う。

「理由は特にないけど」

「理由もなく怪我人の部屋に行ったら?なんて…なんで?」

それでも理由を問う。

…そこは行っとけ。

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