コルニクス

クルシオさんを自分の髪の隙間からそっと窺うと、おそらく私と同じような顔をしていた。

「よし、帰るぞ」

クロがそのままのテンションでドアを開け、
怪我人に外へ出るよう促した。

「多分今から超特急で帰っても怒られるぞ。長居しすぎだ」

クロは袖口のボタンをなおしながら怪我人の次に部屋を出る。

クロに次いで出ていくクルシオさんの後ろを私は慌てて追った。



え…お別れ?



部屋を出るとそこはダイニングで、そのまま玄関と繋がっている。

ダイニングにはステルラ、ウィンクルムさん、マレさんにパーピ、コル、レオ、さらにはクリュさんまでもがいた。



本当にお別れ?お見送りするの?



< 243 / 575 >

この作品をシェア

pagetop