コルニクス
◇EIGHTEEN
:Stella's eyes‡
私のいちばん古い記憶は、3歳の頃のもの。
青、青、青……。
360度青にまみれたような、
空の、記憶だった─────…
ルナ・ファミリアの大佐の左脇に刺さったのは、
何者かによって射られたファタ・モルガナ元帥宛の矢。
大佐が元帥を庇い、宛先通りに矢は到達しなかった。
矢の先端には毒である薬剤が仕込まれており、大佐の体には多少の毒が回ったと考えられる。
解毒薬がいるような毒ではなく、時間がたてば自然にぬけていくようなものだと、彼を手当てしたサーナーティは言っていた。
「クロォ~!イヤ~死んじゃイヤ~!!」
セルがベッドにしがみついて泣きじゃくる。
「オルビス、起きろよ!」