コルニクス

「あ、やばい。そろそろ空族が来る。
この岩場は空族の配達通過ポイントだ。
ここにいれば気づいてもらえるから」

少しの感動に浸る暇も無く、クロは切りだした。

「クロは空族さんには会わないんですか?お世話になったんでしょう?」

「世話になったからこそ会えないんだ」

クロは眉を吊り下げ、眉間にシワを寄せながら笑った。

「り、理由は?」

「何の?」

空族さんとクロの間に何があったかは、訊くべきでないと思った。

「私と一緒にいられない理由です…」

「ああ…」

嫌いだからとか、疫病神だからとか言われたらどうしよう。

クロは私と背中を合わせるようにして座る。

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