コルニクス
何してるんだろ…
……怒っているんだ。
何に怒っているんだろ…
……自分に、だ。
何で怒っているんだろ…
「何で怒ってんの?」
自分に向かった問いが、二重に重なった。
ひとつは自分が放ったもの。
もうひとつは勿論クリュさん。
私が振り向くと長身のクリュさんが間近にいたため、見上げる。
私の背中と後頭部がくっつくくらい。
「あいつとなんかあった?」
「なんで…」
「お前が部屋から怒って出てきたからだろ。
扉バコン!って閉めて」
私何で怒っているんだろ…
「別にクロとは何も」
「じゃあ何で怒ってんの」
何でだろう…
「それを今から考えるところで」