コルニクス
と、いうような。(2回目)
よく言えば中庸にいる、悪く言えばただ特徴が無いだけだ。
何事も誰かと誰かの間。
いつも何かと何かの間。
ずば抜けている面は、埋もれているのか、光が当たらないのか、最初から無いのか。
誰か俺の特徴を発掘してくれやしないかな~と、他力本願なことを考えて空を見上げる昼下がり。
「何見てるんですかー?」
この敬語は、振り返らなくても誰か分かる。
セルだ。
敬語はやめろと言っているのに、たまに癖で敬語まじりになってしまうらしい。
「んー別にー。ちょっと考え事してた」
「考え事って?」
「他力本願って倫理学上の言葉だけど、分類としては仏教用語だなって考えてた」