コルニクス
少し自惚れてみる。
……いやいや、冗談だから。
みんな引かないで!
「で、悩みって?」
「ああ…」
俺は紅茶をすすり、そのお気に入りのティーカップのふちからステルラをそっと窺った。
落ち着いて大人びて見えるせいか、いつものステルラではない。
それか無理に落ち着こうとしてるとか、無理に大人びてみせようとしてるとか。
とにかくステルラがなんとなく違う。
俺がいると居心地でも悪くなるのかな?
「俺の特徴とか個性って、どこだと思う?」
「優しいところ」
── 即 答 ── (2回目)
俺はステルラの振り通り、うっかり手を滑らせるなんてことをしてしまいそうになった。