コルニクス

「別に隠してなんか無いよ。ただ話すタイミングが無かっただけで、ちょうどいいから今から打ち明ける!」

それを聞いたクロの反応は「あ、なんだ、そうなの」と、びっくりするほど軽く、
元素の中で最も軽い水素よりはやく上昇し、天井にぶつかってパチンと割れた。

「私は生まれつき土を枯らしてしまう体質があって…」

そこまで話してみんなの顔を窺うと、ハテナマークが一斉に飛んだ気がした。

「…なんか…あれだな。あれ…無いな。」

全部聞きおわった後にクルシオさんが呟く。

「あれって?」

「現・実・味」
「リアリティー」

私の問いに、クルシオさんとクリュさんがハモる。

ただハモっただけじゃない。

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