コルニクス
その声が、私の緊張をほどき、足は駆け出した。
……が。
ドン、ドン─────!!
「ひゃ…」
バタン!
私の足は緊張はとけても、恐怖のあまりうまく動かずもつれ、転んで顔から床にスライディング着地してしまった。
い…いだい……。
「ユピテル軍上陸ゥッ!!」
ウィンクルムさんの必死な声が差し迫った緊迫感をひしひしと伝える。
上陸って、乗り込んできたってことだよね!?
顔だけで辺りを見渡す。
───────誰もいない。
さっきまで一緒にいたクルシオさんは
私が転ぶ前にみんなの援護に走っていった。
ここはテラ・ドムス3F。
パクスがあるのは1Fだ。
私はまだ死にたくない。