コルニクス

クリュさんは右手にレオを抱えていて、差し出された左手を私が握ると、ものすごい力で引き上げられた。

私の立たない足も無理矢理立たされ、クリュさんに引っ張られると自然と走れた。

あっという間にパクスに初乗船。

「あ、レオとセルとクリュ兄が来たわ!」

ステルラがコックピットにいるクルシオさんに私たちの乗船を伝える。

「クリュ兄、コル見なかった?」

ステルラが素早く聞く。

「いないのか」

「そう。あとコルだけなの」

あ…私、爆弾が落とされる前に4Fのトイレに行くコルを見たかも。

怖気づいて迷惑かけてばかりだから、ここは私がっ!

「コルなら4Fのトイレで見た!私行ってくる!」

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