コルニクス
ステルラが嫌だと言う中、クルシオさんは指示をだす。
まともに腕が使える男性(クルシオさんとウィンクルムさん)は
ドラコを運ぶため、パクス内の階段を下って行った。
「…できる気がするよ、あいつなら」
私の真横で、ぽつりと聞こえた呟き。
子供のように泣きじゃくるステルラが、真っ赤な目を声の主に向けた。
「多分何事も無かったかのようにコルちゃん連れて戻ってくるよ」
そう言ったのは、怪我人ことデンスだった。
「だってあいつ何でも軽くやってのけちゃうじゃん?
期待には応えるぜって顔してんじゃん?」
「確かに…」
ステルラが泣きながら笑う。
「期待には応えるぜっていう顔はどういう顔?」