コルニクス

ドン、ドン────

グラッ…!

「わゎっ!!」

どうやらクリュさんとコルの心配だけしていればいいわけではないみたいで、
パクスもパクスで危険だった。

ドンドンと音がして、たまにパクスが傾く。

コックピットで声が聞こえるが、こちらには言葉として届いてはこない。

たくさんの飛行艇が、一定の距離を保ちながら、パクスを取り囲む。

おそらくウィンクルムさんが言っていた、アエタス・プーベースという名の飛行艇。

翼3枚が平行に並んでいて、センターでは大きなプロペラが羽音をたてている。

回るのが速すぎて、1枚の羽を認識できない。

初めて見るが、その典型的な形に、眉を寄せずにはいられなかった。

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