コルニクス
嫌だよ、こんなの。
少しずつみんながバラバラになっていく。
そのあとの論争は凄まじいもので。
でも論争というよりは、一方的にみんなが大音声(ダイオンジョウ)をウィンクルムさんに浴びせているだけで、
節分の日に、「鬼はぁ~外~」なんて言われながら、大量の豆を投げつけられている鬼役の人のような役回りだと思った。
冷静に考えてみれば、ウィンクルムさんもクルシオさんを置いて行くことには反対なはずで、
それなのにクルシオさんの勝手で爆発したみんなの不満を静かに無言で受け止めているウィンクルムさんが可哀想に見えた。
私がその論争をなんとかなだめようと、右足を一歩、前に踏み込んだ瞬間。