コルニクス
◇TWENTY-EIGHT
:Kuro's eyes‡
なんだろう、あれは。
何かがトルネードしているような螺旋状の、宙に浮いている建築物。
科学技術の偉大さ、神秘までもを感じた俺をいちばんに襲ってくる感情。
恐怖、畏怖、戦慄。
つまり、おそれ。
あの綺麗なアートともいえる塊を、少なからず俺はこわがっていた。
今俺は、元帥、ペアを組んだ上司であるアルデオ中将と遠征中だ。
遠征と言っても、どこに何をしに行くのかも伝えられていない。
ただ元帥について飛んでいたら謎の建築物の出現だ。
「見えたぞ、あれがニヒル・レーギアだ」
「に…っ!?」
「ニヒル・レーギア!?」
はい、今知らされました目的地。
俺があれをおそれていた理由が分かった。