コルニクス

別れ際に包んでくれたときだって…。

いろいろ考えながらも、最終的にクロを思い出すことになってしまう自分にいい加減嫌気がさしてきた。

「さあ入って」

合流したおじさんが促す。

その木造住宅は色褪せた緑色をしていて、
古くてぼろくて趣の欠片もないのに、
なぜか開かれた扉の向こうには、美しい未来が待っている気がした。

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