コルニクス

さっきの歯切れの悪さは微塵も無く、
はきはきと自分の決意を語るラクリマは綺麗だった。

告白されるのかぁ、クリュさん。

こんな可愛い子に。

「洗ったジャケットとTシャツをお返ししなくてはならないんです。
その時に言っちゃいたいと思います!」

ステルラが頑張ってと応援しているのに、私は何も言わなかった。

何も言えなかった。
口が開かなかった。

舌の根元が重くてピリピリする。
喉が焼けたようにヒリヒリする。

なんだろう、これ。
私どこか悪いのかな?

ラクリマが仕事に戻ったあとも、頭の中にはずっとクリュさんとラクリマがいて。

はっきり言って、お似合い。
美男美女とはまさに2人のこと。

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