コルニクス

今更ながら実感する。

アルデオ中将は異性からも同性からも人気が高い。

包容力においては、そこんじょそこらの上司の何倍も豊かで、
今のセルに対する言葉には温かい何かが貼りついていた。

隣で聞いていた俺まで安心させてくれるような頼りがいのある、憧れの上司だ。

セルもいつの間にか落ち着いていて、
クルシオ、ウィンク、クリュっちがいる部屋に入って、順を追って話し始めた。

セルの話はこうだった。

朝起きてトイレに向かおうと廊下を歩いていたら、
床にへたりと座り込んでいるオルビスを見つけた。

具合が悪いのかと心配し、声をかけてしゃがむと、彼はセルの名を呼び、寄りかかってきた。

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