コルニクス

微笑まずにはいられないといったような顔で、女子部屋に戻ろうとドアを開ける。

「っ!?」

目の前に、顔。

微笑まずにはいられない(おそらく私とは別の理由で)といったようなステルラの顔が、
ドアに貼りつくようにあった。

「な…何?」

「カレーライスじゃないでしょ」

ステルラが意味不明なことを言いながら部屋に入ったので、私も続く。

「好きだって、カレーライスのことじゃないでしょ」

言い直したステルラの目には、すべてが見えている気がして、軽くぞっとした。

「だってカレーライスが好きだなんて叫んでたら、バル兄ちゃん、ただの馬鹿よ?」

うぅ…確かに。
それもそうだ、けど。

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