コルニクス

「んー…確かあの時は、よく分からない病気に襲われたようにしゃべれなくなって、意味も無く泣きたくなったはず…」

ステルラが「成程ね」と、分かりきったような笑みを浮かべる。

その後ろでマレさんのウキウキ顔が私を見つめている。

…え、今ので何か分かったの?

「セル。あなたね、」

ごくり…と、喉が上下するほど唾をのんだ、その時。

「ああぁあぁあああぁぁあーっ!!」

「っ!!?」

声が、した。

「なにっ!?」

「どこから!!?誰!?」

ステルラやマレさんが誰に訊くわけでもなく問いながら驚いている中、私には分かった。

少し緊迫感は加わるものの、さっき屋上で聴いたのと同じ声。

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