コルニクス
意外だ。
意外すぎるぞ、俺。
元帥の座なんざどうでもいいとか、
お前に死んでほしくないとか…。
らしくない。
元帥の座を無性に求め、
モルガナを無性に嫌っていた、
今までの自分はどうした?
本能的に叫んだ言葉があれなら…まるで本心みたいじゃないか。
まるで俺が本心ではモルガナが好きだと思っているみたいじゃないか。
「正気か?」
元帥が鼻で笑う。
愛情もなにもなかった俺ら親子の歪んだ関係は、やはりいびつな形で幕を閉じるのかと切なく感じたとき、
俺が掴んでいたはずの元帥が俺にその体重をかけてきた。
…重っ!!
とても受け止めきれず、できるだけゆっくり床に倒れこむ。