コルニクス
「私はお前を長年暮らしてきたマルス・ファミリアから引き離し、殺人鬼に仕立てた。
お前は当然俺を恨み、憎み、忌んでいると思っていた」
先に説明してほしいところだが、俺に発言するだけの力はもはや残されていないため、黙って聞いていた。
「だから、そろそろ消えてやろうと思った。
欲しがっていた元帥の座を譲り、老害は死んだことにしてお前の前から姿を消すつもりだった」
どういう計画だよ…。
「でも…知らなかったんだよ、」
「……」
「お前が私のために泣き叫んでくれるなんて、知らなかった」
「元帥ッ!?」
そのとき部屋の扉が勢いよく開き、かすかに光が射し込んだ。
「…なんだこれは」