コルニクス
◆THIRY-SEVEN
あの日あの部屋で何があったのかは正式には公表されず、
真相は真っ黒なもやもやとした謎に包まれてしまった。
准将が元帥に暴行を加えたんだとか、
元帥に持病があるだとか、
たくさんの噂は飛び交い、交錯した。
けれど、みんなが一番騒いでいる有力であろう噂は、
クロの腕についていた血が、クロのものか元帥のものか調べたところ、血糊(チノリ)だったというものだ。
誰がクロのシャツを借りたのか、
誰が付着した血を調べたのか、
誰が言い出したのかは全くの謎だが。
仮にそれが本当だとして、血糊を使う理由はどこにあるのだろう?
元帥がクロをおどかしたか、またその逆か。
そんなことを考え悩んで早3日。