コルニクス

「ちょ、待っ…」

確かに俺は元帥になる日を待ち望んでいる。

元帥になってやりたい改革がある。

でも、まだ心の準備が整っていない。

「元帥になる心構えがまだ…」

「そんなものいらん」

元帥は俺に一刀両断の裁きを下した。

「お前の大好きなこの食堂で任命式を執り行う。
人を集めるからな。しばし待て」

元帥はやけに嬉しそうに食堂を出て行った。

元帥になるんだから、
心の準備も、心構えも、覚悟も必要だろ?

元帥に任命されるとしたら、もっと先だと勝手に思いこんでいた。

今の俺の階級は准将で、元帥になるには、
少将、中将、大将という過程を経て、やっと元帥に選ばれるか選ばれないかだ。

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