コルニクス
私はがばっと起き上がりまだ開ききらない両目をこすって、
霞んだ視界で目の前の人物をとらえる。
……クリュさん。
「なんだ。腰が治ってないのかもと心配して来てみれば…。ただの寝坊かよ」
クリュさんはすぐさま部屋から出て行く。
「あっ待って…!!」
私は急いであとを追いかけた。
ダイニングにはみんなが集まっていた。
昨日の歓迎会のように賑やかだ。
「おはよ」
「セル、おはー」
「おはよう!」
マレさん、パーピ、コル、レオ、ウィンクルムさん、クルシオさん。
「おはようございます!!」
寝起きで急にハイテンションになって高く張り上げた私の声は、語尾が裏返ってしまった。