コルニクス

ああ、落ち込んでいるからか。

だから頭が重いのか。

「それとも、どうしても俺に教えてもらいたかった?」

「はい」

「え゙」

クリュさんが珍しく冗談を言って私をからかおうとしたことにも気付かず、

私はやっとのことで重たい頭を上げ、

迷惑をかけたので謝ろうと、クリュさんに向き直った。

…!?

「く…クリュさん?」

クリュさんは目の前にはおらず、
ステルラ・トランスウォランスの操縦席に乗り込んでいた。

「分かった。教えてやる。乗れ」

クリュさんはそう言って後部座席を親指で指す。

「は、はい!!」

私は何が何だか分からず、とりあえず急いで後部座席に乗り込んだ。

「今日はそんな高くまで行かないが飛行艇に乗るときはいつもパラシュートを背負え」

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