コルニクス
「特別にこのステルラ・トランスウォランスを貸してあげる。私後ろにいるから安心して」
私はパラシュートという名のリュックサックを背負い、
ステルラ・トランスウォランスの操縦席に乗り込んだ。
顔が硬直するのと対照的に膝が笑う。
いきなり飛ぶなんて、怖すぎる。
自転車とかでもそうでしょ?
何度も何度も練習して失敗して、
それでも練習してできるようになっていくものでしょ?
これは、失敗は許されるの?
何度も練習して何度も失敗していいものなの?
地球には重力があるんだ。
森羅万象の万有引力に逆らって広大な空を飛ぶんだよ?
失敗するってことは、逆らっていた地球の力に逆らえなくなるってこと。