年下彼女に負ける俺-1-
紗枝香さんのせいか、しばらくの間気まずい雰囲気が漂った。

聡ちゃんも私も頬を少しだけ赤くしたまま俯く。




時計を見れば、7時半だった。


両親が帰るのは深夜。

だけどそれでも家にいた方がいいと思い、聡ちゃんに言う。




「私もう帰らなきゃ。」


荷物を持って立ち上がろうとした時に、聡ちゃんに止められた。




「今日は帰らなくてもいい日だよ。」


「どうして?」


おばさんに頼まれたと彼は言う。




「今日、二人とも帰れないから美桜子の面倒みてあげてって。」



聡ちゃんが言った言葉と、お母さんが頼んだことの内容が理解できない。

面倒みてあげてって、一体どういう意味ですかー!!
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