年下彼女に負ける俺-1-
「だから、私が誘ったの。」


嬉しそうに言う綾野さんの気持ちは、聡ちゃんに向いているようだ。




「綾野さんは、聡ちゃんのことが好きなんですか?」


「うん、好きだよ。」


面と向かってはっきり言われてしまえば、私には勝ち目がないんじゃないかと思ってしまった。






「あぁぁぁぁ!!!」


その場で立ち上がって大きな声で叫べば、海に向かって走った。





水着の上にパーカーを着ていようが関係ない。

そのまま海に突っ込んでは、水面上で空を見ながら浮かんだ。





なぜだかわからないけど、笑いながら涙は溢れていた。

ちょっと…泣きたい気分だった_。
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