年下彼女に負ける俺-1-
走って40分かかって着いた場所は、自分の家ではなく聡ちゃんが住むマンションだった。


聡ちゃんの部屋の前に着いたときには、傘を持っていなかった私は全身ずぶ濡れで、今すぐ風邪をひいてしまいそうだった。



当然夕方から仕事の聡ちゃんは、家になんかいなくて。

昼間に仕事を休んでまで学校に来てくれた聡ちゃんに、会いたいなんて…帰ってきてなんて…我が儘を言えるわけがない。




「聡ちゃん…会いたいな…」


そう思っては、聡ちゃんが早く帰ってくることを願った_。


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