年下彼女に負ける俺-1-
「どうせなら、一緒に食べた方が美味しいじゃん。」


「そうだな。」



適当に答える聡ちゃんに、本当にそう思ってるのかよと、心の中で思いながらアイスを食べる。


うん、美味しいと呟けば、聡ちゃんはだなと言った。






「ねえ、もうすぐ秋だよ。」


「だから?」



聡ちゃんのつまらない返事に、言ってみただけと言う私。






ここで聡ちゃんが、食べ終わったアイスの棒を、ごみ箱に向けて放り投げた。


カランと音は聞こえたものの、棒はごみ箱には入らずにすぐ近くの床に落ちた。





「くそっ、外れた。」


聡ちゃんがそう言ったところで、アイスを食べ終わった私は、棒をごみ箱めがけて放り投げた。
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