高天原異聞 ~女神の言伝~

「お願い……ずっと変わらないで」

 咄嗟に、口に出していた。
 何かが変わってしまう不安に、美咲は慄いていた。
 慎也が安心させるように頬を撫でた。

「変わらないよ。こんなに好きでたまらないのに。ずっと探してんだ、美咲さんのこと。やっと見つけた。こんなに苦しいぐらい好きな気持ちが、変わるわけない」

 美咲を宥めるように、慎也は優しいキスを繰り返した。
 それから、肘と膝で身体を支えながら美咲に重なってきた。
 重なった素肌の感触に、美咲は震えた。
 熱い――まるで燃えているように。
 それなのに、驚くほどに慎也の身体は美咲に馴染んだ。
 まるで、そのためにつくられたかのように。
 あらゆるところが曝され、優しく暴かれる。
 繰り返される愛撫に、美咲は喘いだ。
 身体の力がすっかり抜けたところで、慎也が襞の奥の秘めやかな部分へ押し入ってきた。
 痛みと圧迫感で一瞬身体が強張ったが、一番奥まで入りきると、すぐに蕩けるように弛緩した。




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