スリーポイント
シーン…と静まりかえる中、先に口を開いたのは…。
「あっはっは!!お前、変なこと言うなよ!」
「へ…?」
ボールを落としてお腹を抱えて笑う、彼の笑い声だった。
な、なに…?
なんで彼はこんなにも笑ってるの…?
戸惑う私を見て、少し笑いがおさまった彼は、バスケットボールをいきなり投げてきた。
「わわ…っ!?」
ベンチに座ったまま避けることができないので、なんとかボールをキャッチする。
「お前ってさー」
「っ!?」
ボールに気を取られていた私は、また隣にドスンと彼が座ったことに気付かす、少し横にずれる。
だけど、そんなこと全然気にしてはいないようで…。
「お前ってさ、あそこの家の窓からずっと…俺のこと見てたよな?」
「……っ…!?」
まさか、バレてたの?
…なんて聞けるはずもなく、私は口を閉ざす。