スリーポイント
バスケット少年
帽子を深く被り、下を向いてとぼとぼ歩く。
なんとか無事に紅茶を買えた私は袋を片手に強く目を瞑る。
(あとは帰るだけ、なんだから)
お願いだから、誰も私を見ないで欲しい─…。
帰り道には、私がよく眺めている公園を通るのが一番近い。
行きは何となく通らなかったんだけど、帰りは少しでも早く帰りたくて公園へ入った。
そこには、やっぱり寂れた場所。
雑草は生えてるし。
人気が全くないし。
……でも、何となく落ち着く場所かも。
私は公園をグルッと見渡すと、ある物に目が入った。