TAKE MEDICINE この世界で誰が正常でいられると?
「った、い……」

ついにわたしは校庭に横たわった。
服に砂がついたけれど、今はもうそんなこと気にしてられない。

背中が、お腹が、頭が痛い。
痛みに悶えながら、わたしは身を捩る。

「誰か……」

必死で叫ぼうとするが、ぼろぼろのわたしの声は情けないほど小さく。

「たす、け……」

さっきまで鮮明だった景色は、水を垂らしてしまったかのようにぼやけていて。
赤かった世界が真っ黒の世界に一変する。

「……は、ぁ、」

わたしの命はここまでなんだ。
薄れゆく意識の中、わたしはそんなことを思った。

あの薬は完璧なわけではなかったのだ。
きっと効くのが遅かったか、杉村たちの処理のおかげで少し長く生きられただけなのだ。
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