TAKE MEDICINE この世界で誰が正常でいられると?
「ちょっと待ってて。今からみんなの外しに行くから!」
わたしは自由になった手で、まず舞香の手首の紐から外し始めた。
自由になった舞香とわたしは、クラスメートたちの紐を解くために動いた。
そして全員の紐を外し終えると、みんなでほっと胸を撫で下ろした。
気が付けばさっきまでは考えられなかった笑顔が溢れている。
「ありがとう! 舞香のおかげだよ!」
わたしは隣の舞香に勢いよく抱きついた。
舞香は照れたようにそんなことない、と呟いていた。
すると突然、どこからともなく聞こえてくる間抜けな音。
みんなが気の抜けたその音に驚いて振り向くと、少し小太りの南子が恥ずかしそうに頭を掻きながら呟いた。
「ごめん……ちょっとお腹空いちゃって。わたしの腹時計が正しければ、きっと今は六時くらいなんじゃない?」
するとその言葉を境に、みんながおもむろに腹をさすり始めた。
そういえばわたしも、腹がへってきた。
そう思ってわたしもつられて腹をさすっていると、静かに戸の開く音がした。
それはわたしたちを狂気に陥れる、恐怖の音韻。
わたしは自由になった手で、まず舞香の手首の紐から外し始めた。
自由になった舞香とわたしは、クラスメートたちの紐を解くために動いた。
そして全員の紐を外し終えると、みんなでほっと胸を撫で下ろした。
気が付けばさっきまでは考えられなかった笑顔が溢れている。
「ありがとう! 舞香のおかげだよ!」
わたしは隣の舞香に勢いよく抱きついた。
舞香は照れたようにそんなことない、と呟いていた。
すると突然、どこからともなく聞こえてくる間抜けな音。
みんなが気の抜けたその音に驚いて振り向くと、少し小太りの南子が恥ずかしそうに頭を掻きながら呟いた。
「ごめん……ちょっとお腹空いちゃって。わたしの腹時計が正しければ、きっと今は六時くらいなんじゃない?」
するとその言葉を境に、みんながおもむろに腹をさすり始めた。
そういえばわたしも、腹がへってきた。
そう思ってわたしもつられて腹をさすっていると、静かに戸の開く音がした。
それはわたしたちを狂気に陥れる、恐怖の音韻。