LAST EDEN‐楽園のこども‐
義人から教えてもらった店に寄り、猫のエサにシャンプーにトイレ砂やベッドまで購入した涼は、両手に大きな買い物袋を持って、駅までの道をよろよろと歩いていた。


そのとき。


「雨宮?」


背後から、自分を呼ぶ声が聞こえた。


聞き間違いだろう。


涼はそう判断して、立ち止まらない。


すると、もう一度自分を呼ぶ声が聞こえた。


「雨宮!」


今度は聞き間違いではなさそうだ。


涼が振り返ると、そこには、かつての友人が驚いた顔で立っていた。
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