Sugarless -君だけがいた時間-
Chapter.2
それからも私たちは友人として関わっていたけれど、結局、彼が私を撮ることは一度もなかった。
楓と朝子の交際は、順調に続いているように見えた。ふたりは大学に進学してからも、恋人関係を保っていたみたいだ。
だけど正直、そのあたりのことは、あまり知らない。
私だけが別の大学に進み、すっかり疎遠になっていた。
私の進学した短大は、可愛い子が多いことで有名だった。偏差値こそ普通レベルだけど、顔面偏差値はすこぶる高い。そして、みんなムダに派手だ。
そんなとこに進学してしまった私は、勉学の優に3倍の時間を、ちゃらちゃらと遊びに費やしていた。
「早紀ー。今日は時間ない?」
講義が終わって帰ろうとしていると、いつも以上に念入りに化粧したトモダチが、急な誘いをもちかけてくる。日常茶飯事だ。