先パイとあたし
「1人ってこんなに寂しかったんだ。」
毎日、陽太先パイか柚葉と帰っていたため、1人という寂しさを知らなかった。
すぐに奈乃ちゃんのところへ行った。
今は、ただ1人になりたくなくて。
何も考えたくなくて。
「奈乃チャン!」
「あっ姫チャン!こっちこっち!」
奈乃ちゃんの前に座ると、隣の人に声をかけられた。
「君が姫佳チャン?」
「あっ、はい。そうです。」
「俺は、月花学院2年の佐々木ヒロ。
よろしくね。」
「あっ、水咲姫佳です...。」
あたしは、小さな声で答えた。
「姫佳チャンって1年だよね?」
「あっ、はい、そうです。」
「1コ下かー可愛いね!
ってか、敬語じゃなくていいよ!」
「あっ、はい。」