先パイとあたし

だから”お兄ちゃんの前では、どんなに辛くても笑っていよう”と決めた。

でも、そんなことさえも、お兄ちゃんにはお見通しだった。

「無理させてごめんな。」

って。

「もう無理しなくていいから。」

って。

お兄ちゃんはそう言ってくれた。

だから、あたしにとってお兄ちゃんはたった1人の大切な家族なんだ。

今、お兄ちゃんは20歳。

大学生だ。

今日は、お兄ちゃんと久しぶりに外食をする約束をした。



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