先パイとあたし


どこ行くつもりなんだろう...。


もう早く帰りたいよー。


「あ、あの。どこ行くんですか?」


あたしは勇気を出して声をかけた。


「まぁ、いいから着いてきな。」


先パイはニコッと笑いながらそう言った。


「えっ、はい。」


結局、どこに行くのか教えてくれなかった。


仕方なく先パイに着いていった。


ここどこー?


少し歩いていくと、ROSEという一軒の店の前で止まった。


「ここだよ。」


「ここ、ですか?」


あたしの家はこっち方面じゃないから、ここがどこかわからなかった。


「ここさ、俺の姉貴の店なんだ。」


「えっ?!お姉さんのお店なんですか?」


「まぁな。」






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