先パイとあたし

それから2、3週間くらい経って、あたしは学校にまた行き始めた。

そしたら、みんなからの同情は前以上にひどくなっていた。

あたしはそれを利用し始めた。

みんなから同情されるのをいいことに、好き勝手しだした。

みんな同情してて、断らないから。

あたしはずるい。

ずるくて、卑怯な人間なんだ...。

両親の事故を理由に、好き勝手なことして。

あたしが学校を休んでいた間に、彼氏には他に女が出来ていた。

あたしはそれを知りながらも、知らないフリをして付き合い続けた。

1度だけ、別れを切り出されそうになったことがあった。

あたしはそれを遮って、わざと言ったんだ。

「晴(Haru)くんは、絶対いなくなんないでね。
あたし1人ぼっちになっちゃう。」

って。





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