先パイとあたし

ある日、晴くんたちの会話を偶然聞いてしまった。

「なぁ、彼女とはどうなってんだよ?」

「ミキのこと?
別にどうもなってねぇよ。
っつか、どうせもう別れるし。」

「はぁ～マジかよー。お前、早すぎだろ。」

「もう好きじゃねぇんだもん。
ってか、最初っから好きじゃねぇし。」

「じゃぁ、なんで付き合ったんだよ?」

「告られたから。」

「なんだよそれ。」

「まぁ。いろいろあったってことだ。」

「ってか、なんで水咲と別れたんだよ?
お前にとっての初カノの。
結構マジだったじゃん。」

「あいつさ、親死んだじゃん。
それで、なんか重くなったんだよなー。
で、めんどくなった。」

「ひっでーな、お前。」

「うっせーよ。」

あたしはそれを聞いたとき、怒りを抑えられなかった。

あまりにも衝撃的で、自分を抑えることが出来なかった。

だから、思わず言ってしまったんだ。