先パイとあたし

昼休み。

あたしは先パイのところへ行きたくなくて、メールした。

[しばらくの間、一緒にお昼食べれません。すみません。]

今までにないくらい、素っ気ない1通のメールだけを残した。

柚葉や柊哉先輩にも、何も言わなかった。

それからは、毎日じゃないけど晴くんと一緒に、屋上でお昼を食べるようになった。

放課後は、誰よりも早くに教室をでて。

先パイとは会っていない。

そんなことを、2週間くらい続けていた。


あるときの放課後。

あたしは、帰らず1人屋上にいた。

「姫佳。一緒に帰るか?」

突然、晴くんがそう言ってきた。

「どうしたの?急に。」

「いや、別に。なんとなくだけど。」

「いいよ。帰ろ。」

あたしは、晴くんと帰ることにした。


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