先パイとあたし

‐「ねぇ、陽太君。」

今は、昼休み。

ここは、誰もいない非常階段。

今、ここにいるのは、俺と麻綾の2人だけ。

何で、ここに2人でいるのかって?

突然、麻綾に呼び出されたんだ。

というよりは、強引につれてこられたんだ。

「2人になれるとこ、行こ?」

わかりやすい誘い方。

そんなの、俺には効かねぇよ。

「俺、彼女と約束あるんだけど。」

早く行かねぇと。

最近、こいつのせいで姫佳と一緒にいられてない。

「まぁまぁ!」

強引にここへつれてこられて、2人きり。

「陽太君の彼女、見たわよ。」

お前、余計なこと言ってないだろうな。

「そ。俺には、充分すぎるくらいの女だよ。」


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