先パイとあたし

そう。

柊哉の言うとおり、あれは不可抗力だった。

それでも、”麻綾とキスした”という事実は変わらない。

俺は、自分を責め続けた。

どこまでもどこまでも、責めた。

最後に姫佳が残した言葉。

『あ、あたしも言います。
晴くん、あたしの元カレなんです。
中学のときの。』

あいつが、姫佳の元カレ...。

中学のときか...。

そりゃ、姫佳にだって男の1人や2人いるよな...。

俺にいたように...。

でも、男嫌いなはずなんだけどな...。

それ以前に、付き合ってたってことか?

もうわかんねぇや...。





< 206 / 280 >

この作品をシェア

pagetop