先パイとあたし

あたしは、先パイにメールを送ることにした。

さすがに今から会いに行くにも、どこにいるのかわからなかったから。

[明日の4時に、虹ヶ丘公園に来てください。
待ってます。]

それだけ送った。

もしもアドレスが変わっていたら、どうしようとびくびくしながら送った。

案の定、アドレスは変えられていなくて、送ることが出来た。

「明日...。
ちゃんと伝えよう。
あたしの本当の気持ち。」



あたしは、知らなかった。

このとき、水面下で晴くんが密かに動いていたことを。





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