先パイとあたし

そして、次の日。

あたしは何事もないように、学校に行った。

いつもなら長い授業も、今日は早く感じられた。

(もうすぐ放課後...。)

時間が過ぎるにつれて、緊張が高まってきた。

そして、ついに放課後。

「柚葉。あたし、行ってくるね。」

「うん。頑張ってね。電話待ってる。
行ってらっしゃい。」

「ありがとう。」

あたしは柚葉に一言告げてから、教室を出た。

その途中、廊下で晴くんに会った。

今日は朝から屋上にいたらしく、教室には居なかった。

「晴くん。」

「行って来い!」

晴くんは笑顔でそう言ってくれた。

「うん。ありがとう!」

大切な友達2人に背中を押され、あたしは公園へと向かった。



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