先パイとあたし

時はとまることなく過ぎていき、今日は卒業式だ。

先パイと学校で会えるのも、今日で最後なんだ...。

そう思うと、なんだか寂しくなった。

遠く離れてしまうわけじゃない。

森園大は、ここからそう離れていない。

「姫佳。おはよ。」

「先パイ。おはようございます。」

こうやって、先パイと一緒に学校に通うことも。

今日で、最後なんだ...。

先パイの制服姿を見ることも。

今日で、最後なんだ...。

寂しさを感じながら、あたしは先パイと手を繋いで学校に行った。



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