先パイとあたし
<でも、お姉さんにも会ったことあるんでしょ?>
「うん。今日も会った。」
<まじ?>
「うん。ケー番も知ってる。
それに、今日洋服もらった。」
<はぁ。それ、完璧に彼カノだよ。>
「ち、違うから!!ただの先パイと後輩!!
それ以上でもそれ以下でもないよ!!」
柚葉に言いながら、自分にも言い聞かせていた。
<まっ、いいや。楽しみなよ、土曜日。>
「うん。じゃぁ、また明日ね。」
やっぱデートっていうのかなぁ??
あたしと先パイが彼カノなんてありえないよ!!
あぁー、もう余計なこと考えない!!
陽太先パイはただの先パイ!!
ただそれだけ!!
あたしは何度もそう言い聞かせた。